商品絡みの相談を、とてもよく受けます。
ただ、毎回思うことが1つだけあります。
「もっと早めに相談してほしかった!」
ということです。
多くの場合は、製品が完成してから、思ったように売れずに、
「どうやったら売れますか?」という相談だからです。
それでは正直難しいです。
どんだけ売り方を工夫したとしても、やっぱり製品が8割です。
その8割が既に終了した時点では、もうどうやっても売りやすさ、売上の上限は決まってきます。
私自身もメーカーにいたことがありますので、そのときは同じことをしておりました。
メーカー側、製品開発側にいる人間は、どうしても成分的なこと、技術的なこと、コンセプト的なところから製品を作りがちです。
それはそれで悪くはないのですが、逆算での考えを絶対に入れる必要があります。
どういうことかというと、お客さんに販売するシーンから”逆算”で製品を作るのです。
こういう製品を、こういうキャッチフレーズで、こういうトークで、こういう資料を見せればお客さんは買うだろう。
だったらこういうコンセプトにしよう、こういうデザインが必要だ、こっちの差別化が良いなという考え方をしないとダメなんですね。
特に大企業の製品開発となると、自分で営業したことがない方も多く、この販売シーンが想像できず、結局、営業とのギャップある商品を開発してしまいます。
「こんな商品売りにくいよ」
「いや、売り方を考えるのが営業の仕事でしょ」
というお互い相手のせいにして、どんどん溝が深まる、というのはよく見られる光景ですね。
だからできるだけそうならないように、製品開発側は、テストマーケ、自ら試作の段階で試しに売ってみる、両方経験しているアドバイザーに意見をもらうなどのプロセスを製品開発途中から、繰り返し行い、売るシーンから逆算で製品を作る工程は100%入れるべきです。
結局、どんなに品質の良い商品でも、売りやすいものしか売れないのです。
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